日本六大古窯のひとつである信楽焼きの産地として知られる滋賀県甲賀市信楽町にて、創業100年の老舗陶器店の屋外展示スペースを増築する計画である。有名なたぬきの置物をはじめとする陶芸商品はどれも愛嬌があり温かみがある。これらの商品の魅力をさらに引き立たせる為に、たぬきたちの舞台を作れないかと考え、既存店舗入口の両側に階段状の展示テラスを設置した。これにより、来店するお客様から全ての商品が見やすくなるだけではなく、段上に登って直接商品に触れたり、階段をベンチとして腰を下ろしてゆっくり眺めたりする事もできる。また、階段状のテラスと一体的に設置された柱と梁の架構によって、より立体的で可変的な空間活用が可能となっており、街を散策している人からも目を引く店構えとなった。